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December 03, 2007
ガソリンの不当廉売
石油の高騰でいろんなものが値上がりしている昨今、標記の件について栃木県で110円台で販売していたガソリン販売業者に公取委が排除措置命令を出したとの報道。
栃木県小山市において給油所を運営する石油製品小売業者に対する排除措置命令等について(平成19年11月28日 公正取引委員会)
へーという感じではあるんだけど、ところで、不当廉売が悪いのって、独禁法のド素人的には、
| ○赤字覚悟の廉売 ↓ ○競合他社の市場からの退出 ↓ ○不当廉売者の市場独占による社会的損失の発生 |
まで行くってことだと思ってたら、
| ○赤字覚悟の廉売 ↓ ○競合他社の市場からの退出(のおそれ) |
までで既に不当廉売としておこられんのね。。。
(参考:「不当廉売に関する独占禁止法上の考え方」(昭和五十九年十一月二十日 公正取引委員会事務局 改定平成一八年一月四日 公正取引委員会)及び「ガソリン等の流通における不当廉売,差別対価等への対応について」(公正取引委員会))
ほー。
ガソリンスタンドって、
| ○資本力のあるスタンドが不当廉売をして一次的に地域の独占を達成 ↓ (○不当廉売によって市場から退出させられたスタンドの店舗は、他の業者が容易に居抜き出来るので、どっか他地域で既にスタンドを経営してる他の販売業者にとっては参入障壁が低い。) ↓ ○不当廉売スタンドが一次的に独占を達成したところで、比較的短期間で他の販売業社が参入して来る(参入者が現れたら必ず不当廉売を行うと宣言するのも、参入者も資本力のある他大手チェーンだったりすると、多分有効な脅しにならない。)。 ↓ ○不当廉売しても中長期的には独占価格は維持できない。 |
って感じで、別にそこまで制限せんでもいいんでは?とも考えられると思ってた(もちろん、退出させられてしまう個別のGSの経営者・従業員の立場からは死活問題なのは分かってるけど)んだけど、、、独占禁止法って「競合他社の市場からの退出(のおそれ)」の時点で不当廉売として制限される感じなのねー、と思ったニュースでした。ほーん。
・・・とは言え、そもそも関係者はこんな↓こと言ってるから、あまり合理的な戦略を持って値下げ競争してたわけでもなさそうだし、やっぱ中長期的には競争に悪影響は無さそうに思える。。。
シンエネコーポレーションの群小山南SS所長は「(排除命令を)今回、厳粛に受け止めています」、「(しかし、当店は)地域No.1で、お店の運営をやらせていただいております。宇佐美さんが、私どもの会社に対抗意識を持って、『何で?』っていう感じでした」と話した。
シンエネに暗黙のルールを破ったと名指しされた東日本宇佐美関東支店の縄田圭司支店長は「一生懸命、経営努力をしたんですが、お客さんの方が移動してしまうので、(値下げに)ついていったって感じですね」と話した。
宇佐美がシンエネと同じ価格に下げれば、シンエネがさらに1円下げる。
いつしか、仕入れ価格を割り込み、値下げ合戦にエスカレートしていった。
ほかのガソリンスタンドは「大きいスタンド以外は、もう生き残れないよ...」と話していたという。
栃木県石油商業組合の村上芳弘理事長は「お互いの感情論で、商売を度外視した戦いだったと思うんですよね。公正取引委員会が入ったことに対しては、高く評価したい」と話した。
公取委、栃木・小山市でガソリンの値下げ競争を続けてきた宇佐美とシンエネに排除勧告 FNN NEWS
ガソリン業界って、この他にも
| ○地域ごとに何で同じ価格になるのか ○元売りの卸売価格は何で「一斉」に上下するのか |
とか、色々と面白そーな業界。
Posted by rover : December 3, 2007 10:12 PM