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May 23, 2007

武田徹 NHK問題

端緒として延々とNHKを取り上げてるだけで、「料金をどうしろ民営化をしろいや国営化だ不祥事を起こしてNHKはけしからんぞ」云々と言うNHK問題じゃなくて、本当の主題は公共性とジャーナリズムな本。

1〜5章までがNHKと放送の歴史や経緯を扱っているために、最終の短い6章に急激に抽象的な主題が詰まっている。
主題がこうも短く詰まっていると、感想を書こうとしても、その短く詰まった主題を紐解いてほぐして再構成する必要が出てくるわけで、それはしんどくて嫌なので放棄します。
てなわけで、このエントリは、本書を読んだ人にしか意味がわからない(でも多分ルネあたりではそれなりに売れてそうな本だからいいか)。
というか本書を読んでたとしても、うんこの理解が間違っているかもしれないので、やっぱり意味不明なエントリかもしれない。
まあそんな読書メモというか駄文。悪文。チラシの裏。


さて、筆者の言うところの「公共性(筆者の公共性の考え方に必ずしも賛同できるというわけではないので、以後そーいう役割を「武田氏的公共性」と呼ぶ)」を、なぜNHKが負うべきなのか、よくわからん。
NHKではなく、ネットこそが、反照的均衡にいたるプロセスを安く広く展開するための具体的な場だろうと。
もう「一部の富裕層だけしかネットを使えない」なんてことはないし、今後さらにそんなことはなくなっていく
はずでしょう。


筆者がネットではなくNHKに「武田氏的公共性」を担わせたいと思うのは、結局のところジャーナリズムってえものを信じているところにあるんじゃないかと。
筆者が「みなさまのNHK」なんてのを信用していないのと同程度には、ジャーナリズムってものを信じていないうんこは、「武田氏的公共性」をジャーナリズムが負うことが出来るかという点について懐疑的にならざるを得ないのですが。


Googleの(検索エンジンとしての)中立性?
Googleに引っかからない情報は不可知の闇に沈んでいく?
いやいや、ジャーナリズムこそ、どれだけの「武田氏的公共性」に関する情報を「みなのため」にもたらしうるの?

Posted by rover : May 23, 2007 01:54 AM

コメント

駄レスですが。

>NHKではなく、ネットこそが、反照的均衡にいたるプロセスを安く広く展開するための具体的な場だろうと。
ネットは「場」に過ぎない、と思いますけどね。
「場」の力を信じられなければ、ジャーナリズムを信じてみるしかないんでしょう。

Posted by indepth : May 24, 2007 02:04 AM

>ネットは「場」に過ぎない、と思いますけどね。
>「場」の力を信じられなければ、ジャーナリズムを信じてみるしかないんでしょう。
この本のいう「公共性(=武田氏的公共性)」が必要だとして、

・ NHKのような場で、ジャーナリストが「公共性」を負うジャーナリズムなモデル
・ ネットという場で、無数のユーザーの行為が、結果的に「公共性」へ向かっていくモデル

みたいなのが、両端にあるんだろうなと(ああ、なんか経済と似てるような)。
そう考えたとき、この人の言うように前者のようであるべきだとは到底思えない、という。

とはいえ、現状、ネットという場が「公共性」をうまくいっているかといえば、そういうわけでもないわけだけど。

Posted by うんこ : May 24, 2007 11:08 PM

ほほう、NHKを「場」とモデル化しますか。

個人的には(と、しょーもない断りを一応入れておきますが)、
NHKもさることながら、民間放送と公共性の関係が気になるところではあります。

少なくとも、2010年に向けた「改革」が基幹放送の概念の維持を前提に動いている以上、
そこに何らかの公共的意義があることを受け入れざるを得ない訳ですが。。

# 「竹田氏的公共性」なるものについて全く知識を持たないので、
頓珍漢なコメントであればご容赦あれ

放送って難しい。

やや独り言でした。

Posted by indepth : May 25, 2007 01:24 AM

>NHKを「場」と表現してる件
氏の言う「公共性」ってのが、通常良く使われる公共性という用語とはかなり違うんですよ。
だいぶ長い引用になるけど、このあたりを引いとかないとよく分からないので引用しときます。

 『今こそそんな(うんこ注:近代国民国家的なという感じ)同質性を断ち切る役目がNHKには与えられるのではないか。つまり、近代という大きな物語の中にある国民共同体のメディアではなく、あえて言葉にすれば、むしろ非国民のメディアへ。BBCがフォークランド紛争で「英国軍」の呼称にこだわったこと(うんこ注:不偏不党ということで「わが軍」と呼ばず「英国軍」と言ったそうな)を思うべきだ。
 あるいは市民運動が国家と敵対することをあせるあまりに自らの党派性、共同性に縛られて公共性を失うとしたら、決然と非市民を表明するメディアへ。さらにたとえば科学者たちが自らの利益を求めて独走するとしたら、あえて非科学を標榜するメディアへ。そして果てはジャーねリズムまでもが自らの組織の論理に拘泥し報道の公共性を見失うようであれば、反ジャーナリズムを表明することすらいとわない組織へ―。
 ここでは「非国民」「非市民」「非科学」「反ジャーナリズム」といった概念が、共同体の閉鎖的な指向を乗り越え、公共性の側に自ら開いてゆくという意味での積極的な言葉として用いられている。それは公共放送に孤独を強いるかもしれない。しかし「みなさまのNHK」を安易に言葉にするのではなく、たとえ今、ここにいる誰ひとりのためでなくなったとしても、いつか「みなのため」の公共性を実現するメディアであろうとする、長く、したたかな歩みを続けること。』 (本書 pp.236)

氏は、ロールズ型社会厚生関数(おそらく。ロールズの著作を直接読んだことが無いのでこういう書き方しか出来ないorz)を前提としてます。
だから、社会は不遇な人の存在を確認し、それが同情に値するのかを検証する必要があるのだと。
ほんで、正義を判断できるための原初状態(ロールズ型社会厚生関数を正当だと思えるようになるための出発点という感じ?詳しくはググって)へ社会が行き着くには、行きつ戻りつトライ&エラーで検証しながら到達されるものだと(そのプロセスを反照的均衡というと書いてあるけど詳しくはググって)。
そういうふうに考えると、不遇な人の存在を報道で社会に知らせ、さらにトライ&エラーを重ねて原初状態へ近づいていくのがジャーナリズムのあるべき姿で、それが公共に資するネット時代の公共放送のあり方だ、と。(「ネット時代の」らしい)

NHKを「場」と表現しているのは、ジャーナリズムがそういう公共性を実現するための媒体=メディアと言いたいのだと思われ。

でも、氏のこういった公共観にそって「これが公共です、だから公共放送はこれうあるべきです。」と言われても、はいそうですねとは言いがたく。
そして、このような「武田氏的公共性」を実現する必要ってのは社会のバランスをとる上で必要なんでしょうが、それをジャーナリズムとNHKがやるのが適切だとは思わないな、と。
しかも、「ネット時代の」とわざわざ断りをいれているところからすると、武田氏と自分の考え方にはかなりのミゾがあるんだろうなと思います。
「ネットにはできないんだ、ジャーナリズムがやるんだ」というのは、、、ああそう、へえ( ´_ゝ`)、、、という。


あと、民間放送と公共性との関係だけど、この本の中では、「広告モデルの民間放送は視聴率をとるために誰にでも受けるような画一的番組作りになっていく。NHKが民営化されず先導的な番組、民間放送と(広告モデルによるホテリング効果の影響を受けないで)並存することによって、セットで初めて放送の公共性が実現される。」という長谷部恭男氏の見解を好意的に引用してます。
これ面白い。


>放送って難しい。
難しい。

Posted by うんこ : May 26, 2007 12:51 AM

>今、ここにいる誰ひとりのためでなくなったとしても、いつか「みなのため」の公共性を実現するメディア

「誰ひとりのためでなくなったとしても」って、すごいこと言ってますねー。

こういう表現がロールズ型社会厚生関数の考え方で整理できるのか、どうも正直よくわからないのですが。。

全体的に私が理解できるレベルを超えていることに気づいたので、このあたりで。お付き合いありがとうございました。

明日は晴れるといいですね。

Posted by indepth : May 27, 2007 12:47 AM

>こういう表現がロールズ型社会厚生関数の考え方で整理できるのか、どうも正直よくわからないのですが。。
うん、実際よくわかりませーんw
最終的に不遇な人が救われれば「みなのため」になるから、
今現在は誰のためにもならなかったとしても、社会変革のためにNHKは反○○的な報道をしろやってことになるのかもしれません。
そんな活動家みたいなNHK、誰も受信料払わないと思うw

>全体的に私が理解できるレベルを超えていることに気づいたので、
ていうか本の内容を一文で言うと、「一部ジャーナリストの矜持(というよりはむしろ傲慢)を『公共』って名づけて、公共放送つながりでNHKに押し付けてるだけの本」な気がするので、レベルとかそんな話じゃなく、、

そんな本だから人に薦めたくないし、アフィリエイトすら貼りたくないw

Posted by うんこ : May 29, 2007 12:58 AM

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