« タイトル変えてみた | メイン | A地下とか学生ブログランキングとか »
July 19, 2005
中西輝政 なぜ国家は衰亡するのか
この間飲みにいった帰りに古本屋で発見し購入。著者は京大の誇る看板教授の一人・・・でもうんこはだらだら京大にいる割りに、この先生の講義に出たことが無い。一回生のころから出ようと思いつつ、語学とかぶったり、専門とかぶったり。。著書についても、雑誌や新聞でたまに書いてるのは見ても、まだ読んだことありませんですた。そんな人が読んでみた感想。
社会の成長のためには、一部の創造者・リーダーと、その模倣・自動化(ミメーシス)を果たす大衆との割合が適度にバランシングされていることが必要である。そのミメーシスが過剰化すれば、投入エネルギーに対する産出の効率は良いが成長と創造が止まる・・・この過剰が指導者にまで及んで、自己決定能力を失ってしまうという自動化の罠が、第二次世界大戦期の日本や、バブルに至るまでの80年代日本の社会と経済の硬直化の原因だった、と論じています。
この罠に陥るパターンのひとつに「リーダーが自らに催眠術をかけてしまう」というものが上げられているんですが、これには「ほぉ〜」っとなりますた。
「明治期には指導者たちは意識的に日本の独自性と優秀性を強調し、日本を一等国にするために邁進していた。その努力によって、日露戦争までの日本軍は規律も極めて厳重で、政治と軍隊との関係も統制が取れていた。ところが、昭和期に入り、本来は指導者が唱導した大衆向けの言葉を、そのまま一二〇パーセント信じ込む新米の指導者世代が主流になったとき、日本は、まったく柔軟性と想像性を失っていった。軍部はいわば『自らの催眠術にかかって』、日本を破滅の道に引きずり込んだわけである。ミメーシスによるネメシス(復讐の神)、つまり『ミメーシスの復讐』が起こったのである。」
42p~43pより引用
としています。この文章を読んで真っ先に思い浮かんだのが中国共産党と韓国だったりする漏れw
中盤以降ではローマ帝国・大英帝国の衰亡を日本の現状と比較したり、内外の政治改革を元に、今の日本に何が必要なのかを書いています。この部分は新書なので制約もあるだろうけど、内容が全体的に浅くなってしまっています。もうちっと精緻に分析してある、まとまりのある本を読んでみたい。
7年も前の本にもかかわらず、この本で指摘されている危険は、今指摘されているモノと同じ。著者の先見の明があるのか、日本と言う国が単に改革を先送りしているのか、改革と言うものには時間がかかるのか・・・。
しかし小泉内閣の改革のやり方(戦略ではなく戦術として)は、この本で松平定信の改革について書いてある部分そのまんまのような気がします。女関係とか。
Posted by rover : July 19, 2005 03:37 PM
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.kyoto-u.com/mt-tb.cgi/696
このリストは、次のエントリーを参照しています: 中西輝政 なぜ国家は衰亡するのか: