BRAVE STORY−千明考一 (原作:宮部みゆき)
小説や映画というのは伝えたいことを伝えるためにさまざまな表現方法をとることができる。例えば、人の命の大切さを伝えるために医者の話や戦争の話、ファンタジーアニメ等さまざまな表現を使うことができる。今回はその「表現方法」と「伝えたいこと」の2つに分けてレビューしたいと思います。ただし、「伝えたいこと」の部分は思いっきりネタばれになってしまうので、追記の部分に書き、さらに反転させることにします。最後のエピローグ部分の話をしちゃうからね。
「表現方法」:
小学生のころは学校に行くとすぐにゲームの話をしたもので、例えばドラクエ3に関して「イエローオーブをどこでとればいいのかわからないんだ〜」という会話をしたことを今でも覚えている。そして、その流れでドラクエごっこ、RPGごっこをした覚えは無いだろうか?僕はその覚えもある。小学5年生の頃にジャングルジムを友達6人ぐらいで陣取って、「俺はグリンベレー!」「それじゃ俺は玄武!」とか言いあっていた。グリンベレーはまだ軍隊の名前だからいいけど、玄武って頭悪いよなぁ。しかし、当時は確かにそういったことに夢中になっていた。今ではその面白さがまったく理解できなくなってしまったけど・・・
この映画は、そういったRPGごっこを表現方法に使っている。だが、すでに大人になってしまった僕にはRPGごっこの面白さがわからなくなってしまったように、この表現方法でわくわくするようなことはなかった。ただ、この映画の対象は僕のような大人というよりはむしろ子供であり、そういった子供にとってはわくわくする話なのかもしれない。
また、クライマックスの頃に小学校5年生の主人公がこの冒険を通して得た事を語る場面があるのだが、その内容は小学5年生にしては異常なほど高く、”言わせてる”感が強かったのも残念だった。
以下ネタばれ。
「伝えたいこと」
この映画で伝えたいことは「自分の夢をかなえるために何かを犠牲にしなければいけないならいったいどうするか?」というものであるように感じた。このテーマ自体は非常に興味深く、確かに簡単に決められないことも多々ある。自分は仕事をやめて起業したいんだけど、家族のことを考えるとできない人とか、このテーマに思いっきり該当するんじゃないだろうか?ただ、この映画は自分の夢よりも犠牲を大切にするべきだと伝えていたのが残念であった。実際は状況によるところが大きいよね。例えば、薬の研究者がいて、その娘が不治の病にかかっているとする。その研究者は娘の命を救うためにたくさんの動物実験を行い数多くの動物を殺した。・・・この行為を否定することは僕にはどうしてもできない。そして、実際に新薬のためにたくさんの動物実験が行われているのだ。
最後に、これはひどいな、と思ったのは主人公が自分の夢をあきらめて犠牲を出さないことを選んだのに、エピローグではちゃっかりその夢もかなえられていたことだった。せっかくいいテーマだったのに、なんかもう台無し。
投稿者 gaaaaaaan : July 13, 2006 03:23 AM