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June 27, 2006

映画評:クラッシュ

クラッシュ−ポール・ハギス


街に出れば
誰かと体がぶつかったりする
でも心がぶつかることはない
みんな心をかくしているから


自分の人生を見直してみた時に、ぱっと思いつく人とはたいてい喧嘩をしたことがある。これは僕だけのものなのか、それとも他の人もそうなのかはわからない。ただ、怒りや憎しみというのは非常に本心を出すことを求められる感情ではないかと僕は思う。人間関係はお互いの譲歩が重なり合って円滑に動くものだが、その譲歩がうまく折り合いがつかないとき人は怒る。そして本音をぶつけ合うのだ。そうすることによってはじめて、お互いに隠していた本心を伝えることができる。

相手が怒って何か言ってくるものだから、自分もつい言い返して「もういいっ!」とか叫んで家を飛び出すんだけど、公園で缶コーヒーをゆっくりのみながら「あいつってそんなこと考えてたのか・・・」と心を察することの難しさを認識しなおすこと、あなたにもあるでしょう。こうして相手について再認識し、再び強固な関係を気づいていく過程として怒りというのは有用なのだと思う。もちろんなかには、そのままお互いのことを理解できないまますれ違ってしまうこともあるわけだけれども…

この映画で登場する人物は、10人かそれ以上いるんだけれども、みんな怒っているのだ。「そりゃ俺でも怒るよ」とうなずいてしまう場合もあれば、「おいおい、それは逆切れだろー」とあきれてしまうものもあるが、とりあえず全編を通してやたらと皆怒っている。ぶつかっている。しかし、その結果は神に感謝する者、取り返しのつかない過ちをする者など実にさまざまで、そこに人間関係の複雑さ、人の心の複雑さを感じた。
一般的に、怒りというのは出さない方がよい感情といわれているけれど、時には怒ってみるのもいいかもな、なんて考えたあと、時々怒ってしまう自分やその怒った相手が自分の人生にとって重要な人であることが多い、という事実に行き当たるのだ。

投稿者 gaaaaaaan : June 27, 2006 11:17 PM
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